耳をふさがずに音楽を楽しめる「ながら聴きイヤホン」は、通勤・在宅・ランニングなど、現代のライフスタイルにフィットする製品として注目されています。中でも「SOUNDPEATS Clip1」は、イヤーカフ型ながらも高音質・高機能を誇るモデルとして登場しました。
本記事では、Clip1の特長から実際の音質・装着感・通話性能からアプリの操作性まで、購入前に気になるポイントを徹底的にレビューします。
通話品質の検証として、録音テストもしてみましたので、オンライン会議用のヘッドセットをお探しの方もぜひチェックしてみてください。

1. SOUNDPEATS Clip1とは?オープンイヤー型イヤーカフの注目ポイント

SOUNDPEATS Clip1は、イヤーカフ型のオープンイヤーイヤホンとして2025年に登場した注目モデルです。耳を塞がずに音楽や通話が楽しめる構造でありながら、高音質と快適な装着感を両立しているのが大きな特徴です。
特に注目されているのは「ながら聴き」においても音質の妥協が少ない点。耳を塞がずに自然な環境音を取り込みながら、12mmのデュアルマグネットドライバーによる高解像度のサウンドが楽しめるのは、Clip1の大きなアドバンテージです。
1-1. Clip1の位置づけと特徴

SOUNDPEATSは近年、イヤーカフ型イヤホンの市場に注力しており、「CC」「UU」などのモデルも高評価を受けています。高価格帯のワイヤレスイヤホンに搭載されるような機能がClip1でも対応しており、イヤーカフ型としては妥協されがちな音質面も大幅に向上しています。

- 初のDolby Audio対応モデル
- 高音質コーデックLDAC対応&Hi-Res認証取得
- φ12mm大口径マグネットダイナミックドライバー+独自DynamicEQ™ Pro アルゴリズム
iPhone(AAC接続)であまり音質にこだわっていなかった方でも低音の迫力を楽しめるイヤホンとなっています。
1-2. CC/UUイヤーカフとの違いは?
SOUNDPEATS Clip1は過去モデルの「CC」や「UU」と比較すると、順当な進化を遂げています。


項目 | Clip1 | CC | UU |
---|---|---|---|
発売時期 | 2025年8月25日 | 2024年11月25日 | 2025年2月24日 |
ドライバー | 12mm デュアルマグネット PVDダイナミックドライバー | 12mm デュアルマグネットダイナミックドライバー | 10.8mm デュアルマグネットダイナミックドライバー |
対応コーデック | SBC / AAC / LDAC | SBC / AAC / LDAC(後期型のみ) | SBC / AAC |
Dolby Audio | 対応 | 非対応 | 非対応 |
再生時間(単体 / ケース込み) | 最大8時間 / 最大40時間 | 最大8時間 / 最大24時間 | 最大6時間 / 最大30時間 |
防水性能 | IPX5 | IPX5 | IPX5 |
操作方式 | タッチセンサー(複数部位対応) | タッチセンサー | 物理ボタン |
特徴機能 | AutoSense(左右自動識別)、Dynamic EQ、装着検出、落下検出(予定) | LDAC対応モデルは後期型のみ、シンプル操作 | 物理ボタンで誤動作防止、コンパクト軽量 |
重量(片耳 / ケース込み) | 約5.4g / 約55.5g | 約5g / 約47.34g | 約4.73g / 約46.73g |
Clip1は価格こそ上がっていますが、LDAC・Dolby Audio対応、最大40時間のバッテリー駆動、IPX5防水、そして左右自動識別「AutoSense」や音漏れ防止「SoundFocus」など、最新技術が詰め込まれたフルスペック機種となっており、日常使いからリモートワーク、スポーツや家事の“ながら聴き”まで幅広く対応します。


1-3. 他社競合モデルとの比較
Clip1と競合するのは、同じく2025年にリリースされた以下のようなイヤーカフ型・オープンイヤータイプの製品です。
- Shokz OpenDots ONE:骨伝導技術をルーツに持つShokzが手掛けたフラッグシップのオープンイヤー型。
- EarFun Clip:バッテリー性能とIP規格の強さが特徴のカジュアルモデル。
Clip1は音質(LDAC + Dolby Audio)と機能性のバランスが最も取れている点で優位です。特に、装着検出・左右自動認識・音漏れ対策・アプリ連携など、日常利用における実用性が非常に高く、“全部入りの万能イヤーカフ”と呼ぶにふさわしい仕上がりとなっています。
項目 | Soundpeats Clip1 | Shokz OpenDots ONE | EarFun Clip |
---|---|---|---|
発売時期 | 2025年 | 2025年 | 2025年 |
ドライバー | 12mm デュアルマグネット | 16mm相当デュアルドライバー | 10.8mm ダイナミック |
コーデック | SBC / AAC / LDAC | SBC / AAC | SBC / LDAC |
Dolby Audio | 対応 | 対応 | 非対応 |
バッテリー(単体 / ケース込み) | 8時間 / 40時間 | 10時間 / 40時間 | 10時間 / 40時間 |
防水性能 | IPX5 | IP54 | IP55 |
特徴機能 | AutoSense(左右自動識別)、Dynamic EQ、装着検出 | 独自の音漏れ防止技術DirectPitch、立体音響 | 低遅延モード、3Dオーディオ |
重量(片耳) | 約5.4g | 約6.5g | 約5.7g |
- 音質機能では、Clip1とShokzがDolby Audio対応で頭一つ抜けていますが、Clip1はShokzより半額以下でLDAC+Dolby両対応
- コスパでは、セール価格でClip1が突出。隙の無い機能を安価で提供しています。
- バッテリー性能では、Clip1が8時間ですが、ケース充電も合わせればClip1も40時間使用できます。
- 使い勝手では、Clip1はAutoSenseやDynamic EQなど日常利用を考慮した“全部入り仕様”。Shokzはプレミアム志向、QCY/EarFunは低価格重視という棲み分けになっています。



2. 開封レビューと外観チェック

Clip1は、イヤーカフ型という独自のスタイルに加えて、デザイン面でも日常使いしやすい工夫が多く見られます。ここでは実際に開封して確認した内容をまとめます。
2-1. 同梱物一覧と充電ケースのデザイン
パッケージを開封すると、以下の付属品が同梱されています。
- Clip1本体(左右)
- 充電ケース
- USB-C充電ケーブル
- クイックスタートガイド/取扱説明書
- おなじみのピーツくんステッカー
充電ケースは光沢がありますが、指紋は目立ちにくい印象です。サイズはインナーイヤー形のワイヤレスイヤホンと比べると若干厚みがありますが、角の少ない丸みを帯びたフォルムのため、ポケットや小さめのバッグにも収まりやすい設計になっています。




2-2. イヤホン本体の形状・素材・重量
イヤホン本体はイヤーカフ型のため、耳に挟み込むように装着します。片耳約5.4gと軽量で、長時間の使用でも耳への負担が少ないのが特徴です。
素材はマット仕上げの樹脂で、滑りにくく肌に触れたときも違和感が少ない質感になっています。ジョイント部分には「N-Flex構造」が採用されており、適度なバネ感で耳にフィットします。




3. 音質レビュー:LDAC・Dolby・DynamicEQを徹底分析
Clip1は、オープンイヤー型にありがちな「低音不足」を克服したと言っても過言ではないモデルとなっています。ここでは通常モードの音質から、DynamicEQ・Dolby Audio・音漏れ特性まで、実際の使用感を踏まえて徹底的に解説します。
3-1. 通常モードでの音質(高音・中音・低音)

通常モードでは、12mmデュアルマグネットドライバーの恩恵で高域から低域までバランスの取れたサウンドを実現しています。
- 高音域:ボーカルの息づかいや楽器の余韻など、細かい音がしっかり表現される。ノイズや歪みも少ない。
- 中音域:情報量はカナル型に比べるとやや控えめだが、軽やかなポップスやボイスコンテンツに適している。
- 低音域:オープン型とは思えない迫力。開始数秒で鳴るベースラインもしっかり沈み込み、リズム感を支えてくれる。
総じて「開放感と迫力を両立したサウンド」で、ながら聴き用途だけでなく、音楽鑑賞にも十分耐えうる音質です。
3-2. DynamicEQと多彩なイコライザープリセット
Dynamic EQをオンにすると、低音が自然にブーストされ、リズム感と迫力が増します。iPhoneなどAAC接続の環境でも利用できるため、最も実用性が高い機能です。
オープン型とは思えないほどの迫力になるので、個人的にはLDAC対応端末を持っていてもDynamic EQをオンにして使うことの方が多いです。
- EDMやロック → DynamicEQオン推奨
- ポップスやアコースティック → 通常モードでも十分
- 作業用BGMやWebラジオ → EQプリセット(ソフト)との併用がおすすめ
音の変化は極端ではなく「自然な厚み」が加わるため、長時間のリスニングでも疲れにくいのが特徴です。
また、好みに応じたイコライザープリセットが用意されているため、視聴するコンテンツによって最適な設定をすることができます。オープンイヤー型イヤホンはやはり低音が弱くなりがちなので、「低音を強く」がおすすめです。

3-3. Dolby Audioの「音楽モード」と「ムービーモード」比較

Dolby AudioはClip1の大きな特徴のひとつで、「音楽」と「ムービー」の2種類のモードを選択できます。
Clip1に搭載されたDolby Audioは、ステレオ音源を立体的に再構成して音場を広げる技術です。通常のステレオでは感じにくい奥行きや広がりが得られるのが特徴で、オープンイヤー型の開放感と相性が良いと評価されています。
音楽モード
- ボーカルの前後感が明瞭になり、楽器の分離感が向上。
- ライブ音源やクラシック、アンビエント系で効果的。
- 「頭上から降ってくるような音場」を感じることができる。
ムービーモード
- セリフ・効果音・環境音の定位が自然になり、映画やドラマの臨場感が増す。
- アクション映画では爆発音や環境音が広がり、没入感が高まる。
- YouTubeやライブ映像でも“ステージの奥行き”を感じられる。
Dolby Audioのデメリット・制約
- 効き目はコンテンツ依存:密度の高いミックスや一部の楽曲では効果が小さく、期待外れになる場合がある。
- 同時利用不可:Dolby AudioとDynamic EQやLDACは同時に使えないため、音質強化と立体音響のどちらを優先するか選ぶ必要がある。
- バッテリー消費がやや増加:Dolby Audioを常時オンにすると再生時間が若干短くなる。
- 設定の切り替えが手間:アプリからの操作が必要で、シーンごとに手動で変更する必要がある。
3-4. 音漏れ・空間表現・サウンドステージ評価
Clip1はオープン型のため、音漏れには注意が必要ですが、オープン型としては音漏れはしにくい構造となっています。
- ボリューム70%:5m離れても聴こえるレベルで漏れる
- ボリューム30%:音楽を流しながらでも会話ができる
- 電車内など → 10%程度に抑えるのが無難。ただ、走行中は走行音にほとんどかき消されます。
一方で音漏れの副作用として得られるのが、自然な空間表現と広いサウンドステージです。環境音と音楽が自然に混ざり合い、「ながら聴き」での快適さはカナル型にない魅力となっています。
3-5. 音の遅延とゲームモードの実力
Clip1には「低遅延モード(ゲームモード)」が搭載されています。
動画視聴についてはYouTubeやNetflixでは、アプリ側で映像と音声を自動補正するため、違和感はほとんどありません。ゲームプレイについては、ゲームモードON時でも平均280msの遅延が確認されており、FPSや音ゲーのようなジャンルでは不向きです。
また、LDAC接続中はゲームモードが利用できないため、「音質重視」か「遅延重視」かを切り替えて使う必要があります。ただ、本機は「ながら聴き」が一番の強みなので、画面を注視するようなシーンでも無い限り、困ることはないでしょう。
4. 装着感・使用感レビュー
Clip1は、左右自動認識や全面タップといった利便性に加え、装着感や安定性にもこだわりが見られるモデルです。ここでは、長時間使用や運動時の安定性、操作性について実際のレビューを踏まえて解説します。
4-1. 長時間装着時の快適性とフィット感



慣れるまでは、やや挟み込みに違和感を感じるかもしれませんが、ジャストフィットするポイントを見つけて装着すれば、10分後には不思議とつけている感覚すらなくなってしまいます。
耳に気持ちよくフィットし、首を振っても外れにくいため、ランニングやジムなどでも安心して使える安定感があります。
4-2. メガネやマスクとの干渉は?運動時の安定性検証
筆者も普段はメガネをかけていますが、SOUNDPEATS Clip1はまったく干渉しません。マスクについては、つけ外しの際に引っかかることもあり、落下しないよう注意が必要ですが、特に同時装着自体に問題はありません。
安定性についても、本体の軽さと耳にジャストフィットするホールド感により、全力で首を振っても外れません。というより、首の振りだけで外すのは無理です。試しにシリコン耳に取り付けて振り回してみました。
これだけ振っても取れず、ランニングなどの動きの多いシーンでも絶対に外れない感覚があるため、運動に集中しやすいところが気に入っています。
Clip1は筆者にとって、リモートワークの会議から家事中のながら聴き、運動時まで生活のお供になっています。
4-3. 操作感:タッチセンサーの精度とカスタマイズ性

Clip1の操作は「全面タップ仕様」となっており、本体のアーチ部分や外側の平面、スピーカーボール部分など、どこを触れても操作可能です。イヤーカフ型の「押しにくさ」を解消した設計で、直感的に扱えます。
操作体系はシンプルで、
- ダブルタップ:再生 / 停止、曲送り
- トリプルタップ:曲戻し など
に限られています。シングルタップや長押しには対応していません。
アプリからはタッチ操作の割り当てをカスタマイズでき、不要なら操作無効化も可能です。


5. アプリと機能性の実力

Clip1はハードだけでなく、専用アプリ「PeatsAudio」との連携により、幅広いカスタマイズと機能性を実現しています。ここではアプリでできることや、日常使用に便利な機能を詳しく解説します。
5-1. PeatsAudioアプリでできること全解説
PeatsAudioアプリを利用することで、以下のような操作や設定が可能です。
- EQプリセット:ポップス・クラシック・低音強化などから選択可能
- カスタムEQ:ユーザー自身でバンドごとに調整可能
- DynamicEQのON/OFF:ワンタップで音質を切替
- Dolby Audio設定:「音楽」「ムービー」モードの切替
- タッチ操作割当:再生・曲送り・音量調整などを自由に設定
- ファームウェア更新:新機能や不具合修正を反映
- イヤホンを探す機能:一定音量でアラームを鳴らして発見できる
アプリなしでも基本的な操作は可能ですが、Clip1を最大限に活用するなら必須といえます。
5-2. マルチポイント・低遅延モード・装着検出・落下検出
- マルチポイント:スマホ+PCなど2台同時接続に対応。ただしLDAC接続時は利用不可。
- 低遅延モード(ゲームモード):動画視聴では違和感が減少。ただし実測で約280msの遅延が残り、音ゲーには不向き。
- 装着検出:耳から外すと自動で音楽が停止し、再度装着すると再生が再開。
- 落下検出:将来的にファーム更新で対応予定。現在は一部環境でβ的に提供。
いずれも「ながら作業」や「複数デバイス運用」を想定した、日常的に便利な機能群です。
5-3. LDACと他モードの併用制限に注意
Clip1はハイレゾ認証を受けたLDAC対応ですが、同時に他の機能を使う際に制約があります。
- LDAC使用中はマルチポイント不可
- LDACとDynamicEQの同時利用不可
- LDACとDolby Audioも排他利用
つまり、高音質を取るか、多機能を取るかのトレードオフが発生します。ユーザーはシーンに応じて切り替える運用が必要です。逆に言えば、ゆっくり音楽を聞きたいときでも、なにかの作業中のながら聴きをしたいときでも最適な使い方ができるようになったため、1日中、本機1つで生活できてしまいます。
個人的にはDynamicEQが気にいっています。低音の迫力を感じることができ、「ながら聴き」でありながらもドンシャリな音楽体験が楽しめます。


5-4. 通話音質・マイク性能レビュー(Web会議・在宅勤務向け)
SoundPeats Clip1はAIによる通話用ノイズキャンセリング(ENC)に対応しています。また、ビームフォーミング機能も搭載し、背景ノイズを軽減するとともに、自分の声に焦点を当てることで、明瞭な声を通話相手に伝えられるようチューニングされています。
実際にClip1を装着し、通話品質をテストしてみました。まずはノイズ無い静かな部屋での録音です。
自分でもびっくりなのですが、反響音もこもりもなく、かなりクリアに聞こえます。
次にノイズのかなりうるさい中で録音してみました。すぐ真横でiPhoneの音量MAXにし、オフィスノイズの動画を再生しました。さらに追い打ちで扇風機の風を浴びています。対面で会話する場合は、結構声を張り上げないと話ができなりレベルのノイズ環境でテストしています。
自分で聞くと、補正されたような声質になっているような気もしますが、言葉はしっかり聞き取れます。通話相手だとしたら全く気づかないでしょう。正直、こんなにノイズがガッツリかき消され、かつ音声もクリアに聞こえるとは驚きの通話性能です。
筆者はコロナ禍以来、ずっとリモートワークで毎日オンライン会議をしているため、通話性能にはこだわって様々なヘッドセットを試してきましたが、これほど声を変質させずノイズをカットして届けられる機種は今までなかったように思います。
また、本体が軽く、つけ心地も良いので、長時間使えますし、耳を塞がないので家族からの呼びかけにも答えられるため、オンライン会議を頻繁に行う方にもぜひおすすめです!
6. よくある質問(FAQ)
- Soundpeats Clip1はiPhoneでも使えますか?
-
はい、iPhoneでも利用可能です。iPhone接続時はAACコーデックで動作し、DynamicEQを有効にすることで低音が補強され、迫力のあるサウンドを楽しめます。
- Clip1は防水対応ですか?
-
IPX5の防水性能を備えており、汗や小雨程度なら問題なく使用できます。ただし、シャワーや水没などの使用は避けてください。
- メガネやマスクをつけたままでも使えますか?
-
はい、基本的に干渉は少なく快適に利用できます。ただし、マスクの着脱時にはClip1が引っかかることがあるため、落下に注意が必要です。
- ゲームや動画で遅延はありますか?
-
「ゲームモード(低遅延モード)」をオンにすると遅延は軽減されます。動画視聴では問題ありませんが、音楽ゲームやFPSでは約280msの遅延が残るため不向きです。
- 通話の音質はどうですか?
-
AIノイズリダクションとビームフォーミングマイクを搭載しており、周囲の雑音を抑えながら自分の声をクリアに伝えられます。在宅勤務やWeb会議にも十分対応できます。
7. まとめ:Clip1は買いか?おすすめユーザーと注意点
7-1. Clip1が向いているユーザー像
Clip1は以下のようなユーザーに特におすすめです。
- 耳をふさがずに音楽を楽しみたい人:ランニング・通勤・在宅ワークで周囲の音を把握しながら使える。
- 音質に妥協したくない人:12mmデュアルマグネットドライバー+LDAC+DynamicEQで、オープン型でも厚みのあるサウンド。
- オンライン会議をする人:実際にテストしてみて通話品質は素晴らしかったです。家で高級マイクやヘッドセットを使われている方も、出張や出かけ先でオンライン会議をするのであれば、Clip1をヘッドセットの代わりに持って行ってはいかがでしょうか。
- 長時間利用を想定する人:最大40時間のバッテリーと約5.4gの軽量設計で、仕事から余暇まで快適に使える。曲を2,3曲聞き終える頃には装着している感覚が無くなります。
7-2. 気になる点
Clip1は完成度の高いモデルですが、以下の改善点も見られます。
- 音漏れ:オープン型の宿命であり、大音量利用は公共の場に不向き。ですが、Clip1は音漏れがかなり抑えられている印象です。
- Dolby AudioやLDACの制約:DynamicEQやマルチポイントと排他利用となるため、機能の同時使用ができない。ただ、現状、ハイエンドのワイヤレスイヤホンでさえLDAC+マルチポイントを両立している機種はかなりレアで変態の部類です。
- 装着位置:雑に装着すると薄っぺらい音になってしまいます。突然音質が劇的にアップする装着位置がありますので、そのポイントを見つけて合わせることで音質向上の恩恵を最大限に受けることができます。
- 低遅延モードの限界:ゲームモードが搭載されているものの、280ms前後の遅延は残り、音ゲーやFPSには不向き。
7-3. 最終評価とコスパ判定
Clip1は、オープンイヤー型イヤホンの中で「音質と機能のバランス」に優れた一台と評価できます。
- 音質:Dolby Audio・DynamicEQ・LDACにより幅広いジャンルを楽しめる
- 機能性:マルチポイント、装着検出、アプリ連携など利便性が高い
- デザイン:軽量で自然な装着感、日常に溶け込むミニマルデザイン
- 通話性能:会話できないレベルのノイズの中でもクリアな音声を届けられる
- 価格:頻繁にセールも行われており、同機能を備えた競合モデル(Shokz OpenDots ONE 約1.8万円)に比べると割安
総合的に、「音質と機能を両立したオープンイヤー型を探している人」には現状ベストバイ候補と断言できます。
