運動会や旅行先での撮影、三脚を広げづらい人混みの中……そんなとき「もっと手軽に、でもブレずに撮れたら」と感じたことはありませんか?
そんな悩みを解決してくれるのが、軽量で機動性に優れた「カメラ用一脚」です。
一脚は三脚のように自立はしないものの、荷物を減らしつつ手ブレを抑え、安定した撮影を可能にしてくれる便利アイテムです。最近では、スマホに対応したモデルや動画撮影に特化したものも登場し、選択肢はどんどん広がっています。
この記事では、一脚のメリットや選び方をわかりやすく解説しながら、おすすめモデルを用途別に徹底比較。初心者から経験者まで、あなたにぴったりの一脚が見つかる内容になっています。
また、子どもの運動会で撮影するために購入した一脚も細かな写真を交えてご紹介したいと思います。
1. カメラ用一脚とは?三脚との違いや用途を解説

カメラ用一脚は、撮影時にカメラを「1本の脚」で支えることで、手ブレを軽減しながらも高い機動性を確保できる便利な撮影機材です。三脚と似ていますが、根本的な構造と使用感には明確な違いがあります。
1-1. 一脚の基本|どんなアイテムかを知ろう
一脚とは、読んで字のごとく「脚が1本だけ」の撮影補助機材です。地面に垂直に立てることでカメラの重さを支え、手持ちよりもブレの少ない撮影が可能になります。特にビデオカメラや望遠レンズを使った撮影時に威力を発揮し、動きの多いシーンでも瞬時に構図変更できることが特徴です。
1-2. 三脚との違いと使い分けのポイント
三脚は3本の脚で完全に自立できるのに対し、一脚は基本的に「自立しない」構造です。
この違いにより、三脚は固定撮影に向いており、長時間露光や集合写真の撮影で真価を発揮します。
一方の一脚は、狭いスペースや人混みなど三脚を広げられない環境でも機動的に使えるのが魅力です。また、設置・撤収が圧倒的に早いため、動きのある被写体を追うスポーツ撮影や、観光地でのスナップ写真などに向いています。三脚禁止の場所でも一脚は許可されていることが多いため、撮影場所に応じた使い分けが重要です。
1-3. 一脚が活躍するシーンとは?
一脚が活躍する代表的な場面には、以下のようなシーンが挙げられます:
- 運動会やスポーツ観戦:動きの速い被写体を追うための柔軟な構図変更が可能
- 観光地やイベント会場:三脚が使用禁止でも、一脚なら許可される場合が多い
- Vlog・YouTube撮影:歩きながらの撮影や手持ち撮影の安定化
- 野鳥・鉄道・モータースポーツの撮影:望遠レンズ使用時の重さ軽減とブレ防止
- 屋外での流し撮り:動きのある被写体を滑らかに追従できる
このように、一脚は撮影の自由度を広げる強力なサポートアイテムとして、多くのカメラユーザーに活用されています。
2. 一脚のメリット・デメリット

一脚は、カメラやビデオカメラ撮影時に「ブレを軽減しながら機動力を保ちたい」というニーズに応える機材です。三脚と比べてシンプルな構造ながら、使い方次第で撮影の質を大きく向上させることが可能です。
2-1. 軽量・コンパクトで持ち運びやすい
一脚最大の魅力はその「携帯性」。三脚は設置スペースや重量の面で制限がありますが、一脚は基本1本脚で折りたたみ式のため、非常にコンパクトです。
- 一般的な一脚は500g〜1kg前後と軽量で、カメラバッグのサイドポケットに入れて持ち運べるモデルも多数。
- 山登りや旅行、運動会など移動が多い場面でも気軽に持ち出せます。
- 素材によっても差があり、カーボン製は特に軽くて丈夫。長時間の撮影や移動撮影で重宝されます。
👉 スマートな携帯性を求めるなら、段数が多く縮長の短いモデルを選ぶと良いでしょう。
2-2. 手ブレ補助と安定性の強化
一脚は、地面と接触してカメラの荷重を支えることで「手ブレを軽減」する効果があります。
- 特に望遠レンズや長時間撮影で腕が疲れがちな場面に有効です。
- 三脚のように完全な固定ではありませんが、縦方向のブレを抑えつつ、横移動は柔軟に対応できるため、流し撮りや動体撮影にも適しています。
- 動画撮影では、パン(左右)やチルト(上下)操作がスムーズになる一脚もあり、フルード雲台付きのモデルを選べば映像の質も大幅に向上します。
👉 静と動をバランスよく撮影したい方には最適なサポート機材です。
2-3. 自立しない・慣れが必要などの注意点
一脚の最大の弱点は「自立できない」こと。常に片手で保持する必要があるため、撮影者の姿勢や使い方次第で結果が大きく左右されます。
- 一脚を安定させるには、足と一脚を三角形に構える「三点支持」が基本です。慣れないうちはブレやすくなることも。
- 自撮りやタイムラプスなど、完全に放置したい撮影には不向き。
- また、地面が傾斜している、柔らかい、滑りやすい場合などは安定性が低下するため、滑り止めの「石突き」がしっかりした製品を選ぶのもポイントです。
👉 初心者は「ミニ三脚付き」や「自立脚付き一脚」から始めると安心です。
3. 一脚の選び方|後悔しない5つのチェックポイント

カメラ用一脚は「どれでも良さそう」に見えて、実は選び方を間違えると後悔の元。持ち運びにくい、ブレやすい、使いにくい……そんな失敗を避けるために、プロも実践する5つの選定ポイントを紹介します。
3-1. 用途で選ぶ:静止画・動画・自撮り
撮影スタイルによって最適な一脚は異なります。
- 動画撮影には自立式の「ビデオ一脚」がおすすめ。ミニ三脚とフルード雲台のセットでパン・チルト操作が滑らかです。
- 静止画(写真)撮影には軽量なモノポッド型が最適。望遠レンズと組み合わせることで、機動性とブレ軽減を両立します。
- スマホ・自撮り用途なら、アクションカム対応やトレッキングポール兼用の2in1モデルも人気です。
▶ 自分が最も使うシーンに合ったタイプを見極めましょう。
3-2. 雲台の有無と種類をチェック
雲台とは、カメラの向きを調整するための台座パーツのこと。
- 自由雲台:ボールジョイントで自由に角度を変えられる。風景やポートレート撮影に最適。
- 3Way雲台:水平方向、垂直方向を個別に調整でき、構図の微調整がしやすい。
- ビデオ雲台:動画用に滑らかにパン・チルトができる。粘性のあるフルード構造が特徴。
また、雲台付き一脚はそのまま使える手軽さがあり、着脱式モデルなら雲台を交換できて汎用性が高まります。
3-3. 素材で選ぶ:アルミ or カーボン
一脚の重量や強度は素材によって大きく変わります。
素材 | 特徴 |
---|---|
アルミ | 安価・剛性が高い・重め(初心者向き) |
カーボン | 軽量・振動吸収性が高い・高価(プロ・旅行向き) |
軽量さを求めるならカーボン一択ですが、コスパ重視ならアルミでも十分。特に長時間持ち歩く予定がある人は要チェックです。
3-4. 長さ・段数・収納性で比較
使いやすさを左右するのが「長さと段数」です。
- 全長(伸ばしたときの長さ)は、自分の身長に近いものを選ぶと快適。
- 縮長(収納時の長さ)が短いほど携帯性が高く、旅行や登山にも便利。
- 段数が多いと収納性は上がるが、剛性はやや下がるので注意。
例:4段=剛性高め、6段=コンパクトだが不安定になりやすい。
3-5. 耐荷重とカメラとのバランスを見る
一脚の「耐荷重」は、安全に機材を支える上で最重要です。
- 一般的には「カメラ+レンズの合計重量の2倍の耐荷重」が安心の基準。
- 耐荷重が大きいモデルはその分重く・価格も上がるため、使う機材に合わせて過不足ない選択を。
▶ 例:ミラーレス機+ズームレンズ=合計1.5kg → 耐荷重3kg以上が理想
このように、一脚は「軽い・安い」だけでは選べない機材です。
撮影目的・移動距離・使用機材をもとに、5つの要素を総合的に見て判断することが、後悔しない一脚選びのカギとなります。
4. 用途別おすすめ一脚ランキング【2025年版】

使うシーンや目的によって、最適な一脚は大きく変わります。ここでは「雲台の有無」「スマホ対応」「動画向け」といった観点で、用途別におすすめの一脚を紹介します。
4-1. 雲台付き|操作性が高い人気モデル
✅ 第1位|ハクバ WT-1006 アルミ一脚
軽量・堅牢・高機能を兼ね備えた万能入門モデル
- 3Way雲台、水準器、クイックシューを標準装備し、初心者でも構図の微調整がしやすい
- 全高180cm・縮長63cmと伸縮性に優れ、運動会・旅行・イベント撮影に対応
- アルミ製ながら625gの軽量設計。持ち運びに便利なキャリングケースも付属
- フットレスト(足掛け)とスパイク石突きが装備されており、屋外の不整地でも安定感◎
- レバーロック式で誰でも簡単に高さ調整が可能
📌 注意点:耐荷重は約1.1kgとやや控えめなので、大型一眼レフ+望遠レンズの組み合わせでは使用不可。軽量機材ユーザー向け。

✅ 第2位|スリック スタンドポッドGX-S
自立可能なオールラウンドモデル、スマホ対応もOK
- ミニ三脚機能付きで、地面に立てての自立が可能
- 3Way雲台搭載で動画・写真どちらにも対応しやすい設計
- 全高187.5cm・収納長71cm・重量1.045kgと、やや大型で安定性重視
- スマホホルダー対応で、Vlogやリモート撮影にも活用可能
- 運動会や卒業式など「少し離れて撮る」場面で力を発揮
📌 カーボン製ではないため重量感があるが、その分安定性は抜群

✅ 第3位|サンワダイレクト 200-DGCAM016
安くて使いやすい、ライトユーザーに最適な一脚
- 3Way雲台+4段伸縮機構で、基本機能は一通り完備
- 約60cm〜180cmの高さ調整が可能で、身長に合わせやすい
- レバーロック式で直感的に操作可能。初めての一脚におすすめ
- 約600gの軽量設計、コスパ重視の撮影ユーザーに好適
📌 耐荷重や耐久性の点ではミドルクラス以上にはやや不向き

このように、雲台付きモデルは「操作性」「角度調整の自由度」「汎用性」の面で強みがあります。
特にハクバ WT-1006は、価格・安定性・軽さの三拍子が揃った優良モデルです。
4-2. 雲台なし|軽量・シンプルモデル
✅ 第1位|GITZO GM2562T カーボン一脚
プロユースに耐える超軽量カーボンモノポッド
- ジッツオならではの高剛性・高精度カーボンチューブ構造
- 重量わずか670g、収納長わずか44cmで登山・遠征撮影に最適
- 6段ウルトラロック方式で、素早い伸縮と高い安定性を両立
- 耐荷重12kgで、望遠レンズを装着したフルサイズ一眼にも余裕で対応
📌 高価格帯だが、軽さ・信頼性・滑らかな操作性を重視する本格派ユーザーには最有力候補

✅ 第2位|ベルボン EXUP-53
扱いやすさと価格のバランスに優れた入門モデル
- アルミ素材+5段レバーロック式で直感的に操作可能
- 全高150cm、縮長43cm、重量わずか360gの軽量設計
- 滑りにくいグリップとストラップ付きで安全に持ち歩ける
- 雲台なしのシンプル構造で、ビギナーや子どもでも扱いやすい
📌 雲台は付属しないが、市販のネジ規格に合わせて後付け可能

✅ 第3位|マンフロット Element MII アルミ一脚
ミニマルなデザインに機能性を詰め込んだ人気モデル
- ツイストロック式採用で、素早くスムーズに伸縮可能(全高159cm)
- 雲台なしながらも、カメラ取り付け部は汎用1/4ネジに対応
- 滑り止め付きのグリップとストラップを装備し、屋外撮影に強い
- カラー展開が豊富で、見た目にもこだわりたいユーザーにもおすすめ
📌 収納時は42.5cmとコンパクト。ミラーレス・軽量一眼に最適

✅ 番外おすすめ|SIRUI P-306 アルミ一脚
コスパ最強。高剛性・軽量・伸縮性の三拍子揃った1本
- 6段構造で最大154cm、縮長38cmと圧倒的な携帯性
- 重量わずか約0.55kg、アルミ製でも十分な剛性を確保
- ロック部分はレバー式で素早い調整が可能
- スパイク石突き付きで、アウトドア撮影でも安定性◎
📌 雲台後付けも可能。旅行先のサブ機材としても優秀

これらのモデルは、特に「軽くて邪魔にならず、かつ最低限の安定性が欲しい」というニーズに応える一脚たちです。
「動画や複雑な構図調整は不要、撮影をシンプルにしたい」ユーザーに最適です。
4-3. スマホ対応|自撮り棒兼用もできる一脚
✅ 第1位|インカ Inca 3in1 自立脚付き一脚
一台三役!高所撮影・自立・自撮りに対応する万能タイプ
- 一脚・ミニ三脚・自撮り棒の3機能を1本に集約
- 全高188.3cmのハイアングル撮影にも対応
- スマホホルダー付属で、Vlogやライブ配信に即対応
- 三脚脚部が太く安定感あり、屋内外問わず使いやすい
- 約840gとやや重めだが、安定性を重視する人に最適
📌 多機能モデルを探しているスマホ・軽量カメラユーザーにおすすめ

✅ 第2位|スリック スタンドポッドGX-S5
スマホホルダー対応&ミニ三脚兼用の高機能モデル
- 全高172.5cm/縮長60cmとバランスの取れたサイズ感
- スマホ撮影に便利なホルダーとミニ三脚脚部を標準装備
- 3Way雲台搭載で構図調整も自由自在
- 重量960gとしっかりした作りで、ブレに強い構造
📌 SNS撮影・リモート会議・アウトドア撮影など幅広く活用できる

✅ 第3位|オーム電機 一脚 スタンド付きタイプ(OCT-AMN4-130K)
価格重視派におすすめのコンパクト一脚+スタンドモデル
- 最長130cmとやや短めながら、テーブル撮影や屋内Vlogに最適
- 約310g(アダプター除く)の超軽量仕様で持ち運びラクラク
- 三段階の高さ調整でシンプルに使える
- スマホホルダーとミニ三脚機能も搭載
📌 本格撮影というより「とにかく軽く・簡単にスマホを固定したい」人向け
✅ 番外おすすめ|Ulanzi MT-16 ミニ一脚(三脚兼用)
Vlog界隈で人気急上昇中のマルチポッド
- 最大155cmまで伸縮可能で、セルフィーにもハイアングルにも対応
- スマホクランプ・アクションカムマウントも装備
- 自立脚を展開すればミニ三脚としても使える
- 折りたたみ時は手のひらサイズで収納性◎
📌 Vlog・Instagram Reels・TikTok用に特化した設計

これらのモデルは、「スマホ1台で高品質に撮りたい」というユーザーに最適です。
自立式・スマホホルダー・軽量設計などがポイントとなります。
5. ハクバ WT-1006 一脚レビュー:180cmの全高でイベント撮影に最適な高コスパモデル
最近購入したハクバの一脚(WT-1006)のレビューをします。激安ですが機能的で、初めての1本にピッタリです。かくいう私も初めての一脚です。

5-1. 製品概要とスペック
ハクバ WT-1006は、アルミ製の4段伸縮式一脚で、以下のような仕様を持っています:
- 最大伸長:1800mm
- 縮長:630mm
- 重量:625g
- 耐荷重:3kg
- 最大パイプ径:26.8mm
- 雲台:2Way雲台(交換不可)
- その他:クイックシュー、水準器、レバーロック式、フットレスト付き
この一脚は、最長180cmまで伸ばすことができるため、背の高い方でも無理なくアイレベルでの撮影が可能です。また、運動会やイベントなどで人混みの中から被写体を撮影する際にも、高さを活かしてクリアな視界を確保できます。

5-2. 実際の使用感と細部のレビュー
グリップと操作性:ウレタングリップは手に馴染みやすく、長時間の撮影でも疲れにくい設計です。レバーロック方式により、段階的な高さ調整がスムーズに行えます。特に、急なシーン変更や移動が求められるイベント撮影では、この操作性が大きな利点となります。


雲台の仕様:クイックシューと水準器がついています。縦横の角度調整が可能で、構図の自由度を高めます。ただし、雲台は固定式で交換ができないため、特定の雲台を使用したい場合は注意が必要です。一部のユーザーからは、雲台の回転がやや重たいとの指摘もありますが、これは一脚全体を動かすことで対応可能です。


安定性とフットレスト:フットレストを踏むことで、一脚の安定性が向上します。特に、風の強い屋外や不安定な地面での撮影時に効果を発揮します。また、石突きはゴム製で滑りにくく、様々な地面に対応可能です。




携帯性と収納性:縮長が63cmとコンパクトで、専用のキャリングケースが付属しているため、持ち運びが容易です。旅行やロケ撮影など、移動が多いシーンでも活躍します。

5-3. イベント撮影での利点
最大伸長180cmの高さは、運動会やライブイベントなどでの撮影において大きなアドバンテージとなります。観客の後方からでも、被写体を遮ることなく撮影が可能です。また、軽量設計により、長時間の撮影や移動も負担になりません。

ハクバ WT-1006は、コストパフォーマンスに優れた一脚でありながら、実用性と機能性を兼ね備えています。特に、イベントや運動会などでの撮影において、その高さと安定性が大きな武器となります。初心者から中級者まで、幅広いユーザーにおすすめできるモデルです。

6. 一脚の使い方と撮影テクニック

一脚は三脚ほど直感的ではないため、正しい使い方を知っておくことが重要です。ここではブレを防ぐ基本姿勢から、動画撮影時のテクニック、安定性を高める工夫まで解説します。
6-1. 手ブレを防ぐ構え方・姿勢
一脚の基本は「三点支持」。カメラを持つ手+一脚の設置+身体(足)で三角形をつくる構え方です。

- 脚を前後に開き、やや前傾姿勢で構える
→ 上体と一脚の軸がぶれにくくなります。 - 一脚の石突きを足の内側に置く
→ 自然な姿勢で安定し、長時間の撮影も疲れにくくなります。 - ストラップを手首に巻く or グリップをしっかり保持
→ 思わぬ転倒や落下を防げます。
📌 一脚の役割は“完全に固定する”ことではなく、“垂直方向のブレを吸収する”こと。体と連携して支える感覚が大切です。
6-2. パン・チルト操作のコツ(動画向け)
動画撮影での一脚使用は、「滑らかに動かすこと」が命。以下のポイントを意識しましょう。
- パン(左右)操作:
→ 一脚の支点を固定し、腰をひねるように体全体で動かすと自然な動きに。 - チルト(上下)操作:
→ フルード雲台を使用して滑らかな動作が可能。ない場合は小さな上下動で対応。 - 自立脚付きモデルなら、微妙な角度調整が可能
→ 三脚より自由度が高く、カメラマンの動きに合わせた“追従撮影”がしやすい。
📌 動き始めと止めるときは“ゆっくり加減速”するのがプロの技術。練習して「カクカクしない操作」を身につけましょう。
6-3. 一脚を安定させるための小技
一脚の安定性は「設置方法」や「支え方」で大きく変わります。
- 足で軽く石突きを踏む/フットレスト付きなら活用
→ 地面への密着度が上がり、ズレにくくなる。 - ザックや壁に寄りかかる
→ 人間の重心ブレを外部構造で補強。街撮りや低速シャッター時に有効。 - スパイク石突き or 滑り止めゴムを状況で使い分け
→ 芝や砂利ではスパイク、フローリングではゴム足が安定性を保つ。 - ストラップで自分の体に一脚を固定する方法も◎
→ 手が離せないときや、軽い動画機材で有効な応用テクニックです。
このように、一脚は単純そうに見えて正しい姿勢と工夫次第で安定性が大きく向上します。
写真・動画問わず、日常的に使いこなせば「三脚に頼らない自由な撮影」が可能になります。
7. よくある質問(FAQ)
一脚に関心を持つ人の多くが疑問に感じる点をQ&A形式でまとめました。初めて購入を検討している方や、使い方に不安がある方はぜひ参考にしてください。
Q1. 一脚と三脚はどう違うの?
A. 一脚は脚が1本しかないため、完全に自立できませんが、そのぶん軽量で設置が速く、狭い場所でも使いやすいのが特徴です。
一方、三脚は3本の脚で自立し、カメラを完全に固定できるため、夜景やタイムラプスなど静的な撮影に適しています。
移動しながらの撮影(スポーツ・運動会など)には一脚、固定撮影(風景・集合写真など)には三脚と使い分けましょう。
Q2. 自撮り棒と一脚は何が違うの?
A. どちらも「スマホやカメラを支える棒」ですが、構造と用途が異なります。
項目 | 一脚 | 自撮り棒 |
---|---|---|
主用途 | カメラのブレ軽減・撮影安定化 | 自撮り・動画撮影 |
耐荷重 | 数kg(カメラ対応) | 数百g(スマホ前提) |
雲台 | 多くは搭載(自由 or 3Way) | ほとんどなし/固定 |
高さ調整 | 細かく可能(最大180cm超) | 限定的(100cm前後) |
一脚は本格的な撮影サポート、自撮り棒はスマホ動画用と考えるとよいでしょう。
Q3. 一脚でも夜景や星空は撮れる?
A. 撮れなくはありませんが、シャッタースピードが長くなる撮影には不向きです。
一脚はカメラを“支える”ことはできますが、“完全に固定する”ことはできません。星空や花火、長時間露光では三脚を使うのが基本です。
どうしても一脚で挑戦したい場合は、ISO感度を上げる・F値を下げるなどしてシャッター速度を短くする必要があります。
Q4. 初心者が最初に買うならどの一脚がいい?
A. 軽量で取り扱いが簡単なモデルがおすすめです。
例えば、「ハクバ WT-1006」や「サンワサプライ 200-DGCAM016」のように、3Way雲台や水準器がついているモデルは、構図の調整がしやすく初心者に最適です。
スマホでの撮影を前提とする場合は、スマホホルダーが標準装備された「スリック GX-S」や「インカ 3in1」などが安心です。
Q5. 一脚を航空機内に持ち込める?
A. 一脚は「長さと先端部の仕様」によって対応が異なります。
一般的には、60cm未満の縮長であれば機内持ち込み可能ですが、先端にスパイク(石突き)がある場合は、武器類とみなされて拒否されることも。
チェックイン荷物として預けるのが無難です。特に海外旅行では、事前に航空会社の規定を確認することをおすすめします。
8. まとめ|一脚でカメラ撮影をもっと快適に
一脚は、三脚ほどの安定性はないものの、軽さ・機動性・手軽さに優れた撮影補助アイテムです。特に運動会やスポーツ、Vlog撮影など、動きながらもブレを抑えたい場面では三脚以上の実力を発揮します。
8-1. 最後にもう一度選び方をおさらい
一脚選びで失敗しないために、以下の5つのポイントを確認しておきましょう:
- ✅ 用途で選ぶ:静止画か動画か、自撮りか
- ✅ 雲台の有無と種類:自由雲台・フルード雲台の違いを理解
- ✅ 素材で選ぶ:軽さ重視ならカーボン、コスパ重視ならアルミ
- ✅ 長さ・段数・収納性:携帯性と安定性のバランスがカギ
- ✅ 耐荷重を確認:使う機材に対して余裕のある強度を
これらを踏まえれば、後悔のない一脚選びが可能になります。
8-2. あなたに最適な一脚で撮影の質を向上
「手ブレを抑えて撮影をもっと快適にしたい」「重い三脚は持ち歩きたくない」
そんな悩みを一脚はスマートに解決してくれます。
ハクバ、スリック、マンフロット、ジッツオ、SIRUIなど、各メーカーが提案する個性豊かな一脚の中から、あなたの撮影スタイルにぴったりな一本を選びましょう。
そして、構え方・テクニックを覚えれば、カメラを支えるだけでなく、撮影の自由度と表現の幅を広げる“相棒”になります。
📌 最後にひとこと:
「一脚なんてどれも同じ」と思っていた方も、この記事を読んでいただければ、きっと一脚の奥深さと可能性に気づいていただけたのではないでしょうか。
ぜひこの記事を参考に、最適な一本を手に入れて、次の撮影をもっと快適に、もっと楽しくしてください!