スマートフォンをAnkerで充電し、MacBookは純正アダプタ、iPadはまた別の充電器——充電器が3台も4台も机に並んでいるなら、UGREENは有力な選択肢です。
UGREENは中国深センの上場ブランドで、2025年ごろから日本のAmazon売れ筋に充電器・モバイルバッテリーを送り込み、Anker一強だった市場に明確な対抗軸を作りました。コスパが評価の中心にあるのは確かですが、GaN IIIチップや独自の放熱設計など技術的な競争力も伴っています。
充電器・モバイルバッテリー・USBハブ・ケーブルの4カテゴリから、2026年時点で実際に入手できるモデルを用途別に絞り込んで紹介します。「どれを買えばいいか」悩んでいる方の参考になれば幸いです。
1. UGREENはどんなブランドか
Ankerほど認知度が高くないため、初めて購入を検討する人は「本当に大丈夫か」と感じるものです。その疑問を先に片付けておきます。
1-1. 中国深センの上場企業、UGREENとは
UGREENは2012年に深センで設立された「绿联科技」(ユーグリーンテクノロジー)の日本向けブランドです。深センはDJIやHuawei、OnePlusが集積する中国の電子産業の中心地で、ここから世界市場向けに製品を展開している企業は多くあります。
2023年には深セン証券取引所に上場し、同年に日本法人(株式会社ユーグリーン・ジャパン)を設立しました。現在は国内に向けた日本語カスタマーサポートと最長18か月保証を提供しています。製品ラインは充電器・モバイルバッテリー・USBハブ・ケーブル・NASデバイスと幅広いです。
1-2. 「怪しい」は本当か?PSE認証と保証体制の実情
日本の正規流通品を購入する限り、安全性に問題はありません。Amazon・楽天の公式ストアや量販店で販売されているUGREEN製品はPSEマーク(電気用品安全法)を取得済みで、安全基準をクリアした製品のみが流通しています。
独立検査機関TÜVによる安全認証や複数の国際規格も取得しています。レッドドット・デザイン賞やiFデザイン賞の受賞実績もあり、製品設計の水準が客観的に評価されていることも確認できます。
Amazon・楽天のレビューでは「発火した」「壊れた」といった深刻な投稿はほぼ見当たらず、「コイル鳴きが少しある」「発熱が気になる充電速度帯がある」程度の指摘にとどまっています。不具合が出た場合は日本語で対応してもらえます。
1-3. Ankerとの違いをひとことで言うと
Ankerは「ブランド信頼を先払いする」選択で、UGREENは「スペックと価格で選ぶ」選択です。同等のスペックで比べると、UGREENはAnkerより10〜20%安い価格帯に製品を置いています。セール時の値引き幅もUGREENのほうが大きいことが多いです。
保証・サポートの手厚さではAnkerがわずかに上回る印象ですが、UGREENも2023年以降の日本市場強化で格差は縮まっています。「Ankerは信頼できるが少し高い」と感じているなら、UGREENは直接的な代替候補になります。
2. UGREEN充電器の選び方——ワット数とポート数で迷わない
モデル数が多いUGREEN充電器ですが、選ぶ基準は3点。
2-1. デバイス別に必要なW数の目安
充電器のW数(ワット数)は「充電できる電力の上限」を意味します。デバイスが対応している最大W数以上の充電器を選べば、最速で充電できます。
| デバイス | 必要な最低W数 | 推奨W数 |
|---|---|---|
| スマートフォン(iPhone/Android) | 20W | 45W(複数台充電を考慮) |
| iPad Pro / Air | 30W | 45〜65W |
| MacBook Air(M2/M3) | 30W | 65W |
| MacBook Pro 14インチ | 67W | 96〜100W |
| MacBook Pro 16インチ | 96W | 140W以上 |
複数のデバイスを同時に充電する場合、合計W数が分散するため、単体充電時より余裕を持たせた上位モデルを選ぶほうが実用的です。
2-2. ポート数と形状(USB-C/USB-A)の選び方
USB-Cポートは急速充電・データ転送の両方に対応しており、現在のメインストリーム規格です。USB-Aポートは古いスマートフォンや周辺機器との互換性のために使います。
UGREENの充電器はほとんどがUSB-C × 2〜3 + USB-A × 1の構成で、MacBook+スマホ+イヤホンという3台同時充電に対応しています。スマホのみ充電するなら1ポートの小型モデルで十分ですが、デスク用に1台まとめたいなら3ポート以上のモデルが使いやすいです。
2-3. GaN充電器を選ぶ理由
UGREENのNexode/Unoシリーズはすべて「GaN(窒化ガリウム)」チップを採用しています。従来のシリコンチップに比べて電力変換効率が高く、同じ出力でも本体を小さく・軽く設計できます。発熱も抑えられ、長時間使用での電力ロスが少ないのも利点です。
UGREENは独自開発の「GaNInfinity」チップを最上位モデルに搭載しており、「Airpyra」と呼ばれる積層構造の放熱設計と組み合わせることで、100W級の出力をシャツのポケットに入るサイズに収めています。
3. 【充電器】UGREENのおすすめモデル4選
3-1. Nexode Pro 65W — コンパクト三役こなすベストセラー
スペック概要:USB-C × 2 + USB-A × 1、最大65W(単独)、GaNInfinityチップ搭載、約53×40×33mm、約115g、PSE取得
ひとつのUSB-Cポートに65W、2ポートを同時使用時は最大65Wを分配して出力します。MacBook Air(M3)を67W対応で充電する際は約1時間で満充電に近い状態まで到達します。
コンパクトさが際立ち、旅行・出張に持ち出す充電器として評価が高いモデルです。単独ポート使用でMacBook Airを最大速度で充電しながら、サブポートにスマホをつなぐという使い方がほぼこれ1台で完結します。価格は楽天公式で税込5,880円前後で、セール時はさらに安くなります。
MacBook Proユーザーには出力が物足りる場面もありますが、外出用の「1台持ち充電器」として見ると最もバランスが取れたモデルです。
3-2. Nexode Pro 100W — MacBookも1台でまかなうパワフル機
スペック概要:USB-C × 2 + USB-A × 1、最大100W(単独)、GaNInfinityチップ搭載、PSE取得
MacBook Pro 14インチを60分で0%から86%まで充電できるという実測データがあります。100WのUSB-Cポートを2台で分割使用する場合は65W+35Wの分配になるため、MacBook Pro充電中にスマホをサブポートに接続しても急速充電の域を保てます。
Pro 65Wとの価格差は3,000〜4,000円程度ですが、MacBook Pro 14インチ以上を使っているなら100Wモデルを選んでおくと後々の買い直しを防げます。デスク据え置きと出張兼用の「これ1台で全部まかなう」用途にちょうど良いモデルです。
3-3. Nexode 140W — 16インチノートPCユーザーの最終兵器
スペック概要:USB-C × 2 + USB-A × 1、最大140W(USB-C単独使用時)、USB PD 3.1対応、PSE取得
MacBook Pro 16インチの最大充電仕様は140Wです。このモデルはUSB PD 3.1に対応しており、MacBook Pro 16インチに対してフルスピード充電が可能な数少ない選択肢になっています。同等スペックのAnker製品と比べると10〜15%程度安い価格帯に置かれており、MacBook使いの据え置き充電器として検討する価値があります。
USB-Aポートにもある程度の出力が割り当てられているため、充電中のスマホをつないでおくことも問題ありません。本体サイズは100Wモデルより大きくなりますが、コンセント直刺しで使う据え置きメインなら気にならない範囲です。
3-4. Uno 65W — 絵文字ディスプレイ搭載のユニーク機
スペック概要:USB-C × 2 + USB-A × 1、最大65W、本体ディスプレイに充電状態を絵文字で表示、PSE取得
「絵文字ディスプレイ」という機能がユニークで、充電中は眠った顔、充電完了は笑顔の絵文字が本体に表示されます。実用的な意味は薄いですが、デスクに置いてあると視覚的に充電の状態がわかりやすいのは確かです。
基本スペックはNexode Pro 65Wに近く、用途も重なります。価格はNexode Pro 65Wよりやや高めになる場合もあるため、純粋にコスパを求めるならNexode Pro 65Wが先になります。デザインや個性を重視したい方、ギフト用途に向いたモデルです。Unoの見た目が気に入ったなら、それで選んでも損はない構成です。
4. 【モバイルバッテリー】用途別おすすめ3選
UGREENのモバイルバッテリーはNexodeシリーズに集約されており、容量と出力でラインが分かれます。2026年時点の主要ラインナップは4モデル(12000mAh/100W、20000mAh/130W、25000mAh/200W、48000mAh/300W)です。
4-1. Nexode 12000mAh 100W — スマホ+αを1台でカバー
ポート構成:USB-C × 1 + USB-A × 1の2ポートです。12000mAhはiPhone 15 Proを約3回フル充電できる容量で、最大入出力100Wに対応しています。モバイルバッテリーとしては異例の高出力で、MacBook Airへの給電も可能です。外出中に「ノートPCが充電できなかった」という事態を避けられます。
重量は比較的軽く、毎日の通勤・通学バッグに入れるサイズ感です。出張向けというよりも「万が一に備えて常にバッグに入れておく」という使い方に向いています。価格は1万円前後が相場です。
4-2. Nexode 20000mAh 130W — ディスプレイ付き大容量の定番
ポート構成:USB-C × 2 + USB-A × 1の3ポートです。TFTディスプレイを搭載しており、残量・入力電力・出力電力・電圧・電流をリアルタイムで表示できます。「あとどれだけ充電できるか」が数字で見えるため、バッテリー残量の感覚を掴みやすくなっています。
130Wの最大出力はMacBook Proへの給電にも使えるレベルで、スマホ+iPad+MacBookの3台同時充電もこなせます。2泊3日程度の出張なら充電器を持ち歩かずこのバッテリーだけで乗り切れる可能性があります。重量は重くなりますが、充電器を別に持つ必要がなくなる点でトレードオフが成立する方は多いです。
4-3. Nexode 25000mAh 200W — ノートPCと複数台の出張に
ポート構成:USB-C × 2 + USB-A × 1、最大200Wの高出力モデルです。20000mAhモデルと同様にTFTディスプレイを搭載しています。25000mAhはiPhone 15 Proを約6回フル充電できる計算で、MacBook Proへの急速充電を維持しながらスマホも同時充電できる出力余裕があります。
同クラスのモバイルバッテリーとしてはAnker製品と比較されることが多く、スペック差がほとんどない状況でUGREENのほうが安価な場合が多いです。ただし重量は500g超になるため、毎日持ち歩く用途には向きません。泊まりの出張に持ち出すという使い方がベストマッチです。
5. 【USBハブ・ドッキングステーション】MacBook周辺を拡張する
MacBook AirやProのUSB-Cポートは2〜4本しかなく、HDMIや有線LAN、SDカードを同時に使うにはハブが必要です。UGREENのRevodokシリーズはこの用途に対応した製品群で、信頼性とコスパの高さが国内でも評価されています。
5-1. Revodok Pro 107 — 7-in-1でMacBookの定番ハブ
ポート構成:USB-A 3.2(10Gbps)× 2、USB-C 3.2(10Gbps)× 1、USB-C PD充電 100W × 1、HDMI(4K@30Hz)× 1、SDカードリーダー × 1、microSDカードリーダー × 1
MacBook ProまたはAirのUSB-Cポートひとつに接続するだけで、有線キーボード・マウス・外付けストレージ・4K外部ディスプレイ・SDカードをまとめて使える構成になります。PD100W対応のパススルー充電ポートがあるため、充電しながら使用しても問題ありません。
ハブの本体は軽量でケーブルが短く、MacBookのポートに刺した状態でもデスク上にそのまま置けるサイズです。カフェや会議室でノートPCを展開するときのポータブルデスク環境として機能します。
5-2. Revodok 109 — 9ポートでHDMI+SD対応の多機能型
Revodok Pro 107より2ポート多い9-in-1構成で、HDMIポートを2系統持つモデルも選択肢にあります。デュアルモニター環境や、有線LANポートも欲しいという用途にはこちらが適しています。
本体が少し大きくなりますが、ケーブルが長い設計のモデルはバッグに入れてラップトップ周辺をすっきりさせやすいです。デスクワーク中心で、外付けモニターと有線接続を常用している方に向く構成です。
6. 【ケーブル】選びで充電スピードが変わる
充電器が高出力でも、ケーブルの規格が低ければ実際の充電速度はケーブル側で制限されます。UGREENの主力ラインは240Wや100Wの高出力に対応しており、充電器との組み合わせで実力を引き出せる設計になっています。
6-1. USB-C to USB-C 240W対応ケーブル
USB PD 3.1対応の240Wケーブルは、MacBook Pro 16インチへの最大出力での充電も可能にします。ケーブルの品質が充電速度のボトルネックになることを防ぐ意味で、高W数の充電器を使うなら一緒に揃えておくのがおすすめです。
UGREEN公式サイトや公式Amazonストアでは1m/2mの長さ展開があり、1,500〜2,500円の価格帯で入手できます。付属ケーブルに頼らず別途購入することで、長く使える充電環境を整えられます。
6-2. MFi認証 Lightningケーブル
iPhoneにLightningポートが残っている旧モデルを使っている場合は、MFi認証を取得したケーブルを選ぶのがApple推奨の仕様です。UGREENのLightningケーブルはMFi取得済みで、100均や非認証ケーブルで起こる「充電が途中で止まる」「認識されない」問題を回避できます。
iPhone 15以降はUSB-Cに統一されているため、Lightning対応の重要性は下がりつつあります。複数の旧機種が家庭にある場合は1本確保しておくと便利です。
7. UGREENとAnker比較
「UGREENとAnker、結局どっちがいいか」という疑問を持つ方は多いです。両者は現在ほぼ同じ製品カテゴリで競合しており、比較せずに選ぶのはもったいないです。
7-1. 価格・スペック・保証の比較表
| 比較軸 | UGREEN | Anker |
|---|---|---|
| 価格帯(65W充電器) | 4,000〜6,000円 | 5,000〜7,000円 |
| 価格帯(100W充電器) | 6,000〜9,000円 | 8,000〜11,000円 |
| GaN採用 | あり(Nexode/Unoシリーズ) | あり(Primeシリーズ) |
| PSEマーク | 取得済み | 取得済み |
| 保証期間 | 最長18か月 | 最長24か月 |
| 日本語サポート | 対応(日本法人あり) | 対応(日本法人あり) |
| 独自技術 | GaNInfinity、Airpyra設計 | ActiveShield 2.0 |
| デザイン | 機能的・スタイリッシュ | シンプル・安定感 |
Ankerの保証が最長24か月でUGREENが18か月という点は確認できる差です。ただし実際に保証を使う頻度を考えると、初期不良さえなければ18か月でも実用上は十分という声が多いです。
7-2. どちらを選ぶべきか — 用途と予算で分岐する
UGREENを選ぶべき状況は明確です。「同スペックでできるだけ安く揃えたい」「充電器を複数買いそろえたい」「セール時にまとめ買いしたい」という場合は、価格差がそのまま節約になります。
Ankerを選ぶ理由としては「ブランド信頼を重視する」「保証の長さで安心したい」という場合が典型的です。ガジェット詳細を調べるのが面倒で「Ankerなら間違いない」という経験則を優先するなら、その選択は合理的です。
「コスパで選ぶならUGREEN、安心感で選ぶならAnker」という基準は実際のユーザーの声とも一致しており、どちらかを選ぶ際のシンプルな分岐点になっています。
8. まとめ — UGREENで充電環境を整えるロードマップ
UGREENは「安かろう悪かろう」という古いイメージとは異なり、2026年時点ではPSE取得・国内法人・18か月保証が整った選択肢になっています。Ankerと10〜20%の価格差を持ちながら、スペック面での差はほぼありません。
充電器は用途に合わせてNexode Pro 65Wか100Wを起点に選ぶのがおすすめです。外出時はPro 65W、デスク据え置きで複数デバイスを充電するなら100W以上が適しています。MacBook Pro 16インチを持っているなら140Wが唯一の選択肢に近いです。
モバイルバッテリーはNexode 20000mAh 130Wが出張・旅行の汎用モデルとして使い勝手がよく、スマホ+ノートPCを1泊分まかなえるバランスがあります。
ハブはMacBookユーザーならRevodok Pro 107が入口として最もコストを抑えやすく、機能的に過不足なく使える構成です。ケーブルは充電器に合わせた高W数対応品をセットで揃えておくと、充電環境を将来にわたってアップデートしやすくなります。

