現代のライフスタイルでは、音楽や動画、オンライン会議などのメディアを楽しむ時間が増え、ワイヤレスヘッドホンの需要が一層高まっています。そのなかで、Audio-Technicaから登場したATH-M50xBT2は、まさに音楽愛好者やメディアコンテンツを大切にするユーザーに向けて設計されました。
この記事では、その魅力や購入前の注意点について、詳しく解説していきます。
1.ワイヤレスでこだわりの音楽体験を
M50xの音質をワイヤレスで楽しむ
オーディオテクニカのATH-M50xBT2は、有線接続時と同様に高品質な音響体験をワイヤレスでも提供します。前モデルから引き継いだ45mmの大口径ドライバーが、広範囲な周波数帯域で卓越した透明感と重厚な低音を再現します。これにより、音楽や映画、ゲームなど様々なメディアをワイヤレスで楽しむことが可能です。
前モデルの有線専用タイプはこちら
LDACコーデックの魅力
LDACコーデックは、Bluetooth経由でハイレゾ音源を高品質で伝送するための規格です。ATH-M50xBT2はこのLDACに対応しており、最大96kHz/24bitの高解像度オーディオをワイヤレスで再生できます。これにより、音楽ファイルが保持する細かなニュアンスや豊かな音響効果を損なわずに楽しむことができ、まさにハイレゾ相当の臨場感ある音楽が手軽に体験できます。
このLDACコーデックは、Bluetoothにおける伝送効率を向上させ、有線接続に匹敵する高音質なサウンドを提供します。これにより、ワイヤレス環境でもオーディオテクニカならではのクリアでリアルな音楽体験を初心者でも手軽に楽しむことができるのです。
2.高音質を支える技術と機能
専用ドライバーとアンプの協力
ATH-M50xBT2の音質は、特に45mmの大口径ドライバーと専用アンプの協力によって際立っています。大口径ドライバーが音を変換し、専用アンプがそれを増幅します。この協力により、広範囲な周波数帯域で透明感豊かな音が実現され、特に正確な低音域の再現に優れています。
大口径ドライバーは音を生成する要素であり、それが専用アンプで強化されています。この組み合わせにより、広い音域でクリアで迫力のある音を楽しむことができます。低音も特にリアルに再現されます。
AKM社製Hi-Fi DAC&ヘッドホンアンプの採用
ATH-M50xBT2は、AKM製のHi-Fi DAC&ヘッドホンアンプ(AK4331)を搭載しています。DAC(デジタルアナログコンバーター)はデジタル信号をアナログ信号に変換し、ヘッドホンアンプはその信号を増幅します。96kHz/24bitに対応し、LDACコーデックで伝送された音源を高解像度で再生します。
DACはデジタル信号を音に変換する役割を果たし、ヘッドホンアンプはその音を増幅します。AKMの製品は高品質で、ハイレゾ音源もクリアに再生できるので、音楽や映画をよりリアルに楽しめます。
ルビコン社製PML-CAPコンデンサーの役割
ATH-M50xBT2は、電源回路部にルビコン社製PML-CAPコンデンサーを採用しています。これは高級アンプで使用されるオーディオグレードのコンデンサーを、超小型化されたチップタイプで採用しています。これにより、電流が安定し、ノイズや音歪みの発生を抑え、高純度な音を再現します。
これらのコンデンサーは、電源回路において電流を安定させ、音のクリアさを向上させます。高級なオーディオ機器で使われる素材を採用しているため、音の品質が向上しています。
ハイレゾ相当の音質とLDACコーデック
ATH-M50xBT2はLDACコーデックに対応しており、最大96kHz/24bitの高音質再生が可能です。LDACはBluetooth接続において高い音質を提供する伝送規格で、広帯域と高いダイナミックレンジにより、ロスレスな音楽体験を実現しています。
LDACコーデックはBluetooth経由で高音質な音楽を伝送する技術です。ATH-M50xBT2はこの技術に対応しており、高解像度でクリアな音楽をワイヤレスで楽しむことができます。
3. 動画やゲームを満喫
低遅延モードの優れた効果
ATH-M50xBT2の低遅延モードは、動画再生やゲームプレイなどで遅延を最小限に抑え、よりスムーズな体験を提供します。低遅延モードをアプリを使用して簡単に切り替えることができますが、Bluetooth通信の途切れには注意が必要です。
低遅延モードは、動画やゲームを楽しむ際に音と映像のずれを最小限に抑える機能です。アプリを使って手軽に切り替えられますが、Bluetooth通信が途切れやすい場面では使用に制約があります。
高品質な通話体験
ATH-M50xBT2は、ビームフォーミング技術を採用した高性能MEMSマイクにより、クリアで明瞭な通話品質を提供します。この技術では、ヘッドホンに搭載された小型で高性能なマイクが、話者の口元に向かって指向性を持たせ、周囲の雑音を抑えつつ相手に適切な声を届けることができます。
ビームフォーミング技術は、通話中にヘッドホンのマイクが話者の声をよりクリアに拾えるようにする技術です。雑音の多い環境でも相手に適切な声を伝えるため、通話品質が向上します。
4. ビームフォーミング技術と通話の快適さ
ビームフォーミング技術の優れた通話品質
上記のとおり、ATH-M50xBT2は高性能MEMSマイクとビームフォーミング技術を組み合わせ、通話品質を向上させています。
サイドトーン機能による自然な通話
ATH-M50xBT2には通話中にヘッドホンを装着したままでも自分の声や周囲の音が聞こえるサイドトーン機能が搭載されています。これにより、通話中にも自然な会話が可能で、ヘッドホンを着けたままでも外部の音に適切に対応できます。
ミュート機能で不要な音をカット
ATH-M50xBT2は通話中に瞬時に音をミュートすることができるミュート機能が備わっています。これにより、通話中に自分の声や周囲の雑音を相手に聞かせたくない場合に、簡単に音をカットできます。特に便利な機能で、通話のプライバシーを守ることができます。
5. 使いやすく便利な操作
2台同時接続やAmazon Alexaのサポート
ATH-M50xBT2はマルチポイント対応しており、2台のBluetooth機器に同時に接続できます。これにより、例えばスマートフォンで音楽を聴いているときに、PCやタブレットと接続して仕事やオンライン会議に対応する際に、切り替えの手間が解消されます。
マルチポイント対応とは、ヘッドホンが複数のBluetooth機器に同時に接続できる機能です。例えば、スマートフォンとPCを同時に接続して使うことができます。ただし、同時再生はできません。
Amazon Alexa対応とは、ボタンを押して音声で指示できる便利な機能ですが、あくまでAlexaの機能はスマホアプリに依存し、ヘッドホン側から呼び出すことができるだけです。
わかりやすいボタン操作と音声アシスタント機能
ATH-M50xBT2はボタン一つで音楽の再生/一時停止、曲送り/曲戻し、音量調整、電話の応答/終話などが簡単に行えます。さらに、Amazon Alexa、SiriやGoogleアシスタントなどのスマートフォンの音声アシスタント機能もボタン一つで起動可能です。ボタンを押して声で操作できるため、スマートな音声制御が可能です。
6. 快適な接続と充電機能
Fast Pair対応でAndroid端末との簡単な接続
ATH-M50xBT2はAndroid端末との接続が非常に簡単なFast Pair対応しています。Fast Pairを利用すると、ヘッドホンをペアリングモードにし、Android端末に近づけると画面上にポップアップが表示され、タップするだけで迅速にBluetooth接続が完了します。
有線接続対応とオートパワーオフ機能
ATH-M50xBT2は、付属の1.2mコードを使用して有線接続も可能です。また、オートパワーオフ機能が搭載されており、一定時間使用しない場合は自動で電源が切れるため、省電力で便利です。
長時間使用可能なロングバッテリーと急速充電
ATH-M50xBT2は大容量バッテリーを搭載しており、最大約50時間の連続再生が可能です。急速充電機能も備わっており、わずかな充電時間で長時間の使用が可能です。急速充電機能があると、わずかな充電時間でヘッドホンを準備できるため、急な使用時にも便利です。
7. 専用アプリ「Connect」でカスタマイズ
イコライザー機能の魅力と使い方
ATH-M50xBT2は専用アプリ「Connect」を通じて、音質をカスタマイズできるイコライザー機能があります。これにより、オリジナル(フラット)な音や4つのプリセットイコライザーを選択して、音楽のニュアンスを変えることができます。更に、詳細な設定が可能なパラメトリックイコライザーも利用でき、自分好みの音質を手に入れることができます。
イコライザーは音の高さや低さなどを調整する機能で、専用アプリを使って自分の好みに合わせて音質を変更できます。オリジナルやプリセットイコライザーを選ぶだけで、簡単に音楽の印象を変えることができます。詳細な設定ができるパラメトリックイコライザーも利用できます。
音量ステップ数の選択とその他の設定
ATH-M50xBT2の専用アプリでは、音量の微調整が可能な設定があります。通常の16段階以外にも32段階や64段階といった細かな設定ができ、ストレスなく音量を調整できます。アプリ画面で低遅延モードの変更やコーデックの切り替えなども手軽に行え、より快適な音楽体験を実現します。
初心者向け説明: 音量ステップ数の選択は、音量を変えるときの段階の数を指します。ATH-M50xBT2のアプリを使うと、通常の16段階以外にも細かい設定ができ、自分の好みに合わせて微調整が可能です。低遅延モードやコーデックの切り替えもアプリ画面から手軽に行えます。
8. その他の仕様と機能
Bluetooth 5.0規格の優れた性能
ATH-M50xBT2はBluetooth 5.0規格に準拠しており、この規格により安定した接続性と高い伝送速度が実現されています。Bluetooth 5.0は前バージョンよりも通信の範囲が広がり、複数の機器との同時接続が可能です。これにより、複数のデバイスとのスムーズな切り替えが可能です。
HFP/HSP対応機器のハンズフリー通話を実現
ATH-M50xBT2はHFP(Hands-Free Profile)およびHSP(Headset Profile)対応機器とハンズフリー通話が可能です。これにより、ヘッドホンを装着したままでスマートな通話が行えます。また、音声ガイド機能が電源状態やバッテリーレベルを音声でお知らせし、使用状況が一目でわかります。
HFP/HSPはBluetoothの通信プロファイルで、ATH-M50xBT2はこれに対応しています。これにより、ヘッドホンを使って電話ができ、ヘッドホンの状態も音声で教えてくれます。ハンズフリー通話ができるので、便利にコミュニケーションがとれます。
ワイヤレス視聴を可能にするSCMS-Tに対応
ATH-M50xBT2はSCMS-Tに対応しており、ワイヤレスでワンセグの視聴が可能です。SCMS-Tはコピーガード技術で、デジタルコンテンツの不正なコピーを防ぐために使用されます。この機能により、ヘッドホンを使ってワイヤレスでテレビを楽しむことができます。
9. まとめ: ATH-M50xBT2の魅力
ATH-M50xBT2は卓越した技術と使いやすい機能が融合し、高音質と総合的な使い勝手のバランスが絶妙に取られたワイヤレスヘッドホンです。
技術と機能の融合
このヘッドホンは、独自に開発された45mm大口径ドライバーと専用アンプにより、広い周波数帯域で透明感豊かな音を提供します。また、AKM社製Hi-Fi DAC&ヘッドホンアンプやルビコン社製PML-CAPコンデンサーなど、高品質な部品を使用し、高音質再生を実現しています。これにより、音楽や動画、ゲームなどあらゆるメディアをクリアで臨場感あるサウンドで楽しむことができます。
使いやすさと高音質のバランス
さらに、Bluetooth 5.0の採用により安定したワイヤレス接続が実現され、マルチポイント機能により複数のデバイスと同時接続が可能です。操作もボタン一つで行え、通話品質や遅延の少ない動画再生など、実用性にも配慮されています。ワイヤレスながらも高い接続安定性と使い勝手の良さが両立しています。
どんな用途にも対応
最後に、ATH-M50xBT2は低遅延モードやビームフォーミング技術を備え、動画や通話、ゲームなど、さまざまな場面で優れた性能を発揮します。そのため、あらゆる状況で快適なワイヤレスヘッドホン体験ができます。
10. 購入の前に知っておくべきポイント
Amazon Alexaの設定変更に注意
ATH-M50xBT2はAmazon Alexaに対応しており、スマートな音声操作が可能です。ただし、この機能を利用するためには、専用アプリ「Connect」でのボタン操作の変更が必要です。購入前にこの設定を確認し、必要な変更を行っておくことが重要です。
低遅延モードの制約と注意点
低遅延モードは動画やゲームのプレイ時に非常に便利ですが、Bluetooth通信の途切れやすさには留意が必要です。障害物や電波状況が影響する可能性があり、途切れが生じると一時的な音声の遅れが発生することがあります。購入前に低遅延モードの制約や注意点を理解し、適切な状況で利用することが望ましいです。
ATH-M50xBT2の低遅延モードは、動画やゲームの体験を向上させるための機能ですが、Bluetooth通信の安定性には気を付ける必要があります。物体や電波の影響を受けやすく、途切れが生じると一時的な音声の遅れが発生することがあります。その点を考慮して使用することが大切です。
さいごに
最後までお読みいただきありがとうございます。
ゼンハイザー、BOSE、SONYなどの高価格帯のワイヤレスヘッドホンも賑わっていますが、オーディオテクニカのワイヤレスヘッドホンATH-M50xBT2はそれらの半額以下で購入でき、コストパフォーマンスが非常に優れていると思います。
癖のないフラットな音質を求める方にはオススメのヘッドホンになっています。ぜひご検討ください。